弁財天像像(絹本著色)

新座市有形文化財(絵画)
絹本著色弁財天像
弁財天は、ヒンドゥー教の女神であるサラスヴァティーが、佛教に取り込まれた呼び名である。わが国では神仏習合によって、その功徳に様々な受容がある。
当山の弁財天は、琵琶を抱え、バチを持って奏する音楽神の形をとっている。音楽や学芸の技術向上を願う多くの人から崇敬されている。
当山の西側に「妙音沢特別緑地保全地区」(妙音沢)があります。この地が妙音沢と名づけられた伝説が残されています。
「浄土宗全書」第19巻466頁(摂門「三縁山志」より)
http://jodoshuzensho.jp/jozensearch_post/search/detail.php?lineno=J19_0466A02&okikae=法臺寺
妙音沢の弁財天様
寬文の頃、十二天村鈴木氏の男子、目しいけるか、幼少にして能琵琶を彈せり。
天和三亥年に撿校にすすみけるかもと、より念佛を信仰し、日課三萬返を唱へ、常に國師の靈驗をとうとみ、當寺に參詣して御影前にぬかつき、何とそ正身の辨才天を拜せしめ給へと祈念する事、廿餘年に及ける。
かくて正德二辰年六月十六日の夜の夢に美麗なる貴女來り告て云、明日市場坂下の當寺の西にて、ちかき所なり澤に琵琶を傳授すへし、とのたまふと見てさめたり。
檢校奇異の思ひをなし、あくる日とく起て、身を淸め、淨服を着て彼所に至り、草村に坐して、恭敬禮拜して一心に寶號をとなへつつ、卯の刻より巳の刻に及ひしか、撿校しきりに睡眠を催しさなから眠りける。
夢に靈香芬馥としてあたりに薰し、巖の上に辨才天あらはれたまひ、端嚴無比の御姿にて琵琶を彈して坐し給へり。
其曲微妙にして曾て人間に聞所にあらす。扨撿校に告てのたまはく、汝年來國師に祈りて我か形を見ん事を願へり。其志を憐みてここに來りてまみえしむ、とて朝四時より夕七時に至るまて委しく琵琶の秘曲を傳へ畢りて、いつちともなく去り給へりと思へは夢覺たり。
撿校はとうとさもなこりおしさも限りなく落涙し、頂禮せしか 從者の男いふやう、ここなる老木の櫻の枝に辨才の御影かかりいませりとて、うやうやしく卷おさめて授れは、撿校ひとしほ感喜にたへす。是そ辨天の賜る所ならんと頂戴して家に歸りけるに、遠近の人聞傳へて拜み來る人市の如し。
其後は此御影をもて妙音譜の本尊とし尊重供養怠りなかりしか、 諸人の利益多かりしとなんかかる靈像を我家に安置せんは恐ありとて、撿校命終ののち當寺に納めて什寶とせり。
市塲坂の下を妙音澤と名つけしは此時よりの事也とそ。
※御影は一般公開致しておりません。
山門入って、右側に写真の尊像を安置しております。